再生療法

再生療法とは、歯周病で失われてしまった骨や歯周組織の再生を図る治療法です。

再生療法

当院では、エムドゲイン法、遠心分離機(メディフュージ)を使用したCGF治療など、最新の治療法を導入して治療に当たっております。

エムドゲイン法

エムドゲインとは、スウェーデンのビオラ社で開発された薬剤で、歯周組織の再生に用いられます。主成分はブタの歯胚から取り出されたエナメル蛋白で、これは歯が作られる過程で分泌されるタンパク質です。

歯周外科手術の際にエムドゲインを使うことにより、歯の発生過程に似た環境を再現し、新しい歯が生えてきたときと同様に強固な付着機能を持った歯周組織が再生するのを促します。

エムドゲインの流れ

エムドゲイン手術の流れ
【STEP 1】
抜歯をするときのように麻酔をかけて、治療する部分の歯肉を切開して剥離します。
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【STEP 2】
歯垢や歯石が付着した歯根の表面をきれいに拭ってからエムドゲインを塗布します。
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【STEP 3】
最後に切開した部分をきちんと縫合します。手術にかかる時間は約1時間で、手術後30分ほど休んでから帰宅していただきます。抜歯をするのは手術日から2〜6週間後になります。

手術後の注意点
①手術をした傷はすぐに治りますが、治療後6週間は手術部分を傷めないために歯ブラシやデンタルフロスで磨かないでください。また、手術部分を指で触らないようにしてください。

②歯や歯ぐきに負担がかかるような硬い食べ物は食べないようにしてください。治療後6週間は禁煙を心がけるようお勧めします。

③手術後の感染を防ぐために、治療後3〜6週間は消毒薬で口の中をよく洗浄してください。抗生物質が処方された場合は、医師の指示にしたがって服用してください。

CGF治療

CGF治療CGF治療とは、患者さんご自身の血液を遠心分離機にかけてできたゲル状のフィブリンと濃厚血小板を入れて歯周組織の再生を促す、最新の治療法です。

CGF治療の利点
患者さんご自身の血液から抽出されるので、添加物をいっさい使用しない完全自己血液由来の血小板や成長因子をふくんだフィブリンゲルを用います。完全自己血液なので、感染症に対する安心感も高まります。

また、CGFは損傷された組織の再生・治癒に対して作用する「成長因子」をたくさんふくむ血小板をさらに濃縮したものです。これを用いることにより術後の痛みが少なくなり、傷の治りも早くなります。

CGF治療の流れ
【STEP 1】血液の採取
手術前に患者さんの血液を採取し、CGFを作ります。
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【STEP 2】CGFを作る
遠心分離機(メディフュージ)を使ってCGFを作成します。遠心分離機にかけることにより赤血球が分離されるとともに、成長因子や血小板を多くふくむCGFが形成されます。
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【STEP 3】骨充填剤(人工骨)と混ぜて治療する
骨を増やしたい箇所にCGFと骨充填剤を混ぜて使用することで、傷の治りを早くします。

MTAセメントを使った治療

MTAセメントとは、歯根に穴が開いた場合や歯にひびが入ったときなどに、穴やひびを埋めるために使われる素材です。Ph12という強アルカリの性質があるので、ほとんどの菌を殺減することができます。

当院では、MTAセメントが持つ「組織を刺激することにより、硬組織を形成する」作用に着目し、再生療法に応用しております。

自家歯牙移植について

歯を失ったときに、お口の中に不必要な歯(親知らずや歯列から逸脱した転位歯など)がある場合に、その歯を抜いて失った歯の部位に移植する治療法です。

自分の身体の一部である歯を使うため、拒絶反応や感染の心配がないことがメリットです。
自家歯牙移植をした歯の残存率は10年ほどとされています。当院では積極的にこの治療に取り組んでおります。

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